2021/02/04
思いの詰まった職人フーディ
作務衣って、開化堂にとっては作業着じゃないしなぁ、なんて、昔から思っていました。そんなところから、今着るならどんなもんが自分たちに合う作業着なんだろう?と思い、GEN GEN AN幻さんとともに、LOOPWHEELERさんにお願いして「職人フーディ」をつくっていただきました。
LOOPWHEELERさんを少しご紹介させていただくと、「世界一、正統なスウェットシャツ」を。というテーマの元、今では本場アメリカではなくなってしまった吊り編み機と、熟練の職人さん達によって生み出される「着心地のよい」スウェットウェアを世に出されています。
着心地がよいと、それを身に着けて生まれるもんも心地よいもんになるんじゃないでしょうか。
もともとLOOPWHEELERの鈴木さんとは、GEN GEN AN幻の丸若さんからのご紹介でご縁をいただき、共通の趣味や、仕事観、人生観について、いっぱいいっぱい教えていただいたりしてました。そんな折、ぜひ「今着る作業着」をつくっていただけないかとご相談したところ、ものづくりに対する姿勢なんかを共感いただく中で受けてくださり実現に至りました。
そして、完成した「職人フーディ」は、ほんとうに着心地がよく、柔らかいのにしっかりとした生地とつくりで、それでいて特に腕周りはとても動きやすい仕上がりに。
また、上下の開閉ジップが首元まで上がるので、例えば今の寒い時期であれば、朝のうちは上まで閉めて、少し体が温まってきたらジップを下げたり、下から少し開けたり、全開にしたりと、体温調節がしやすくとても機能的です。
あと、タグが「Kaikado」と「GEN GEN AN幻」のダブルネームになっているので、GEN GEN AN幻さんの佐賀の職人さんたちも使われてます。
フーディを通してお茶づくり、茶筒作りも繋がった気がして嬉しい限りです。
この職人フーディ製作のお話がスタートして1年以上。ものづくりの共感できる方々と共に作り上げることができ、そして今こうして袖を通すと感慨深いものがあります。
また、これからGEN GEN AN幻さん、LOOPWHEELERさんと一緒に企画していることもありますので、ぜひ楽しみにしていただけたらと思っています!
2020/01/01
本年もよろしくお願いいたします。
あけましておめでとうございます。
昨年は、テレビで特集いただいたこともあり、ものすごい反響をいただきありがたい一年となりました。
製造が追いつかず、お届けにお日にちがかかる中でも多くの方からご注文をいただき、誠にありがとうございます。この場を借りまして御礼申し上げます。
また11月には4年間の集大成としてパナソニックさんと共同開発した響筒も販売することができた年となりました。
本年の年賀状にも、最終調整を行うために5代目と共にパナソニックさんの工場にお邪魔した時の写真を使わせていただきました。
5代目とは、今も工房で一緒に仕事をしていますが、この時、改めて向き合って作業を進める中で、お互いの作業を見ながら今までわかっていたつもりでやっていたことが、まだまだあったんだなと気付かされるよい機会にもなりました。
昨年は、開化堂、Kaikado Caféにも多くのお客様にお越しいただき、
たくさんのご縁をいただくことができました。誠にありがとうございます。
改めましてお礼申し上げます。
本年も 相変わらず のお付き合い宜しくお願い致します。
本年は、以下の日程にて営業開始となりますので、
よろしくお願いいたします。
【開化堂】
1月6日(月)9時より営業
【Kaikado Café】
1月3日(金)12時〜17時(L.O.16時)
1月4日(土)10時30分〜17時30分(L.O.17時)
1月5日(月)10時30分〜19時00分(L.O.18時30分)
1月6日(火)通常営業
お正月の3日、4日、5日はお正月メニューでお待ちしております。
珈琲とともに鍵善良房さんの「花びら餅」も販売予定です。
ご一緒にぜひ。
2019/02/25
開化堂の職人。
うちに来てくれるようになって、もう少しで10年の彼ですが、うちに来る前は、大学で演算処理の研究のために、計算と実験、データ収集に明け暮れる日々の中「これを一生の仕事にするのは違うなぁ」と思ったそうで、もともと少し興味のあったものづくりから職人を目指すようになり、学校を入り直して、うちに来てくれるようになりました。
最初の頃の印象は、若くて初就職ということもあってか、一言で言うと少し線が細くて、話好きな親父やおかんや僕と違い、どちらかというと、寡黙で淡々と物事を進めていくタイプかなと。でも、しっかりと将来を見据えている部分も根っこに持っていながら、ゆるさもあって人間的にもすごく面白い子やな、という印象でした。
普段、仕事をしながらの会話もありますが、実演などで県外やNYやミラノに一緒に行ったりするときなど、少しまとまった時間が取れる時は、開化堂とは?とか、将来はこうしていくのもいいな?などの話をしたり、時間を共有することで言葉や数字だけでは伝えられない部分を僕なりに共有してきました。
NYでの実演やミラノに行ったときの写真です。
今回改めて本人から少し話を聞いてみると、
例えば、茶筒づくりの要所になる所は、かなり技術力のついた後輩の原くんにお願いしながら、全体として流れるように他の職人ともできるだけコミュニケーションを取りながら、僕も作業をするようにしています。』
皆、毎日一生懸命茶筒づくりに取り組んでくれています。
今までの自分を変えながらも、毎日のものづくりが動いていくために日々尽力してくれいるありがたい存在となっています。
そして、そもそもの手づくり茶筒の価値や、何が開化堂らしさにつながるのか、ということを意識してくれているのは、とても嬉しいことです。
僕自身も意識していることですが、つくり手が変わっても、茶筒の品質は絶対に変わってはいけないし、いつでも職人が修理したりできるようにいないといけないと思っています。それは、親父も祖父も曽祖父も、今まで開化堂の先代たちが続けてきてくれたことでもあるし、つないでいく努力を惜しまないことが僕の役割でもあると思っています。
とは言え、皆様にはそんな堅苦しいことを意識していただく必要はありませんので(笑)。お茶筒を手にとっていただけた際に、ほんの少し、つくり手のことに思いを馳せていただけると嬉しいです。もちろん、店頭や実演などでお目にかかれる際は、ぜひお声掛けください!上手に話せる職人ばかりではありませんが、今の開化堂を感じていただけるきっかけになると思います。
2018/10/05
CRAFTS PEOPLE
10月17日(水)まで、Kaikado Caféにて開催しています職人展「CRAFTS PEOPLE KAIKADO & NAKAGAWA-MOKKOUGEI」。おかげさまでオープニンパーティーを含め、多くの方にご来場をいただいております。ありがとうございます!
2回目となります職人展ですが、今回は、開化堂の職人達だけでなく、中川木工芸 比良工房と京都精華大学の学生や海外からのインターン生も参加した作品展示となりました。
そして今回は、ただ作品を見てもらうのではなく、販売できる作品を作ることだけ条件とさせてもらい、それ以外はできるだけみんなにまかせる形で開催しています。会の告知用に制作したハガキやポスターも「若さ」「躍動感」といったキーワード出しから、ビジュアルの方向性もできるだけ自分たちの意見を出してもらって制作したものです。
出展している作品も、普段の仕事で身につけた技術から発想した作品から、まったく別のアプローチで制作した作品など、各人の個性が感じられる作品が揃いました。贔屓目ではありますが、みんなよくがんばったなと感じると同時に、今後まだまだ自由に、ワクワクでるき可能性があると感じられる会になったと思っています。
会期はもう少しとなりますが、中には手にとって触っていただける作品もありますので、ぜひ、コーヒーを飲みがてら、職人たちの作品をご覧いただけたらと思います。
2018/09/07
銀座・手仕事直売所にお越しください。
銀座・手仕事直売所
2018年 9月26日(水)〜10月2日(火)開催
10周年を迎えられる「銀座・手仕事直売所」に、
今回も参加させていただくことになりました。
毎回、全国各地の作家さんやクラフトマンが集まる場でもあるので、私自身も楽しみに参加させていただいています。
そして、今回は大変有り難いことに、「開化堂特集」として特設ブースを設けていただけることになり、過去製作していた歴代の茶筒や、最新の商品をはじめ、ブログでも少し触れました「かつて薬屋を営んでしのいだ時代」に使っていた看板や写真など、開化堂の歴史を感じていただけるような展示もしていただけます。
また、イートインとしてKaikado Caféも出店して、普段は京都にいる店長の川口が珈琲を淹れます。
さらに、明治大学准教授 鞍田 崇さんが聞き手となって行われる“手仕事トーク”と題したトークイベントで、出西窯の多々納真さんの次に、僭越ながら私もお話をさせていただきます。
今回は、普段は京都ある開化堂を、そのまま銀座に持っていくような、そんな盛りだくさんな内容になっていますので、皆様のご来場をお待ちしております。
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詳しい情報はこちらを御覧ください。
銀座・手仕事直売所
明治大学准教授 哲学者 鞍田 崇氏 “手仕事トーク”
第1回 <出西窯>多々納真氏
9月29日(土)14:00から
参加費:無料 定員:70名様
第2回 <開化堂>八木隆裕氏
9月29日(土)15:30から
参加費:無料 定員:70名様
トークイベント・ワークショップのお申し込みは
松屋銀座さんのホームページでweb予約となっています。
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2018/08/24
開化堂のこれまで。
今回は、開化堂の歴史を少し振り返ってみたいと思います。第二次世界大戦では、金属類回収令が発令され、お茶筒の材料自体が統制品にかかる中、食べていくためにこっそりとお茶筒を作っていたのが発覚し、逮捕される事もありました。終戦を迎えた後も海外からの機械製品の波に押されて、薬屋さんをやりながらお茶筒を作っていたようで、大変厳しかったようです。機械製は良いもの、手作りは古臭いもの、そんな風潮だった時代でした。
ただその中で悪い事ばかりではなく、「お前んとこはえぇもんだけ手で作っとけ、うちが買うたるさかい」と応援していただけるお茶屋さんもあり、何とかやってこれたようです。自分のプライドもあったのでしょう、また資金の面もあったのかもしれません。機械製にはせず、手作りで気密性や使いやすさを出すことにこだわって作ってきました。
そうするうちにじわじわとお茶筒を買っていただけるお店さんが増え、お茶筒だけを作ることで生計を立てられるようになりました。さらにありがたいことに天皇陛下献上の機会もいただきました。その頃は名古屋から西、山陰瀬戸内地方に地道に売り歩いた時代でした。
今度は、大量生産・大量消費の時代に入っていきます。その波は開化堂にもやってきます。QualityよりもQuantityを求められる時代となります。相対的な売り上げは上がる一方、数も求められる時代になりました。手作りだけど、安く大量に作ることを求められる。しかも相手は低コストで作れる機械製品。何とか値引き交渉にも耐え頑張ってきたところにバブル崩壊が・・・。
そんなことを肌で感じている5代目である父からすると、跡を継がせることを勧める気にはなれなかったようです。「こんな仕事あかんようになる。サラリーマンしとけ」と言われ、特に疑問に思う事もなく一般企業に就職しました。
日本のお土産物を海外からの旅行者に販売する仕事をしていた時に、とあるお客さまがお茶筒を買い求めるのを目にします。ふと感じることがあり、何に使うのかと聞いてみました。するとその答えが「キッチンで使うわ」だったのです。お土産としてだったら何も感じなかったかもしれません。自分の暮らしの中で使いたいという返答を聞いて、日本だけじゃなく他の国の文化にも受け入れられるかもしれない、売れるかもしれないと思いました。その瞬間から家業を継ぐということが自分に降って湧いてきました。
その後、茶筒作りを父から学び、卸中心の販売形態から一般のお客様に買っていただけるように見直し、店舗を構え国内で実演販売をし、海外への販路も開拓していくようになりました。
駆け足ですが、開化堂の流れを紹介してみました。
もし祖父が手作りのお茶筒を作ることを諦めていたり、父が質より量の時代に合わせていなかったら、今の開化堂はないと思います。
今、自分たちが感じることとして、背中に父や祖父を感じ、同時に自分の子供のことも考える。そんな時に何が重要で、何にこだわって、次に何を繋げていくのかを自分中心ではなく、考えることが大切なのではないかと思います。
それを考える時には、お茶筒を作ることの中で教わったことだけでなく、日常の暮らしの中で教わった開化堂らしさこそが、大事なことだと感じています。

























